当社は産業用のPP(ポリプロピレン)板とPE(ポリエチレン)板を製造しています。必要な剛性、使用温度、薬品との接触条件に対象グレードが適合する場合、PPを検討できます。ただし、すべての用途に最適な材料というわけではありません。ご注文前に、具体的なグレードと使用条件を比較してください。
部品の用途、現在お使いの材料、改善したい点をお知らせください。剛性が必要なカバー、薬液タンクの部品、繰り返し衝撃を受ける部品では、寸法が同じでも求められる材質が異なることがあります。

物性を比較する前にグレードを確認
PPとPEの種類を特定する
ポリプロピレンには、ホモポリマーのPP-H、ブロックコポリマーのPP-B、ランダムコポリマーのPP-Rがあります。剛性、衝撃特性、低温での適性は種類によって異なります。PP-Cという表示だけではコポリマーの種類を特定できないため、供給元のグレード表記を確認してください。
PEにも複数の種類があります。比較対象がHDPE、LDPE、HMWPE、UHMWPEのどれかを特定し、実際に使用するグレードのデータを入手してください。あるポリエチレンの測定結果だけで、すべてのPE板とPP板の優劣を決めることはできません。
剛性・衝撃・温度のバランスを確認
剛性を重視する場合、PP-Hが候補になります。衝撃に対する挙動、特に低温での挙動は、耐衝撃性を改良したPPやPPコポリマーとは異なります。試験方法と温度が同じ測定値を比較し、完成部品の穴、切欠き、繰り返し荷重も考慮してください。
融点は許容使用温度ではありません。通常の使用温度範囲、一時的な最高温度、洗浄サイクル、持続荷重をお知らせください。「高温で使う」という説明だけでPPを選ばず、グレードの裏付けデータと部品設計を確認してください。
切断・CNC切削加工・溶接
板材の購入は、射出成形用樹脂の選定とは異なります。板材を加工する場合は、切断寸法、図面の改訂番号、重要な公差、平面度、表面仕上げを取り決めてください。加工時の発熱、残留応力、熱膨張は、PPとPEのどちらでも仕上がり寸法に影響することがあります。
溶接する部品では、板材のグレード、溶接方法、適合するプラスチック溶接棒、接合部の要求事項を確認してください。材料の系統が同じというだけでは、溶接仕様として不十分です。PPもPEもポリオレフィンだからといって、互いに融着できるとは限りません。
再生材含有率と使用後の処理
PPとPEは、材質が正しく識別・分別され、回収業者が受け入れる場合にリサイクルできます。添加剤、汚染、異種材料の混入は、再生利用できる範囲に影響します。実際に利用できる回収・処理ルートを選んでください。樹脂の名称だけで、環境負荷が低いとは判断できません。
再生材含有率を購入仕様に含める場合は、必要な割合、材料の識別方法、対象グレードの性能確認を取り決めてください。再生材を含むこととリサイクルできることは別であり、どちらも無害な自然分解の証明にはなりません。
薬品との接触条件と寸法安定性
薬品の使用条件に合う材料を選ぶ
接触する薬品または混合物、濃度、使用・洗浄時の温度、接触時間、機械的荷重をお知らせください。該当する場合は、圧力と接合部の詳細も必要です。PPとPEの耐薬品性はこれらの条件によって変わるため、どちらもあらゆる腐食環境に適しているとはいえません。
特定グレードの耐薬品性表は検討の出発点であり、別の配合やタンク全体の適合性を保証するものではありません。表の試験条件を確認し、接合部、応力、温度サイクルを考慮してください。酸化性のある薬品には特に注意が必要です。あるPEグレードが適さないことだけを理由に、PPなら適すると判断しないでください。
低吸水率でも寸法変化は起こり得る
PPとPEは、グレードによって吸水率が低いものもありますが、部品は熱で膨張したり、荷重で変形したり、加工後に寸法が変わったりすることがあります。寸法の検査・判定条件と取付け時のクリアランスを定めてください。吸水率を比較する際は、グレード、試験方法、接触時間を明確にしてください。
PPとPEのどちらを検討するか
PPを候補にできる条件
- 剛性を重視する:カバー、仕切り板、加工部品などのたわみを抑える必要がある場合。評価には実際の温度と荷重も含めます。
- 薬品の使用条件が明確:指定の媒体と条件に対して、候補となるPPグレードの適合性を裏付ける情報がある場合。
- 板材から加工する部品:切断・切削加工や適合する材料の溶接によって、図面と接合部の要求を満たせる場合。
- 重量に設計上の制約がある:寸法、対象グレードの密度、必要な厚さを合わせて比較します。密度だけで材料の優劣を判断しないでください。
PEや他の材料も検討すべき条件
- 低温と衝撃が主な課題:通常のPP-Hで十分と判断せず、想定する最低温度で、適したPEグレードとPPコポリマーを比較してください。
- 摺動・摩耗・繰り返し動作が重要:接触面、速度、荷重を特定し、その条件に関係するPEグレードを比較してください。HDPE、HMWPE、UHMWPEはそれぞれ異なる材質の呼称です。
- 対象グレードの適性に裏付けがない:PPやPEを万能な材料と考えず、同じ要求条件で他の材料も評価してください。
食品接触、飲料水との接触、医療用途、蒸気滅菌には、それぞれグレードごとの確認が必要です。適合性を判断する前に、接触条件、洗浄・滅菌サイクル、納入先の要求事項を明確にしてください。UV安定化、帯電防止、導電性、難燃性も、実際の配合と裏付けとなる試験に左右されます。
板材と加工の仕様を取り決める
- 供給形態:厚さ、長さ、幅、色、表面仕様、数量をお知らせください。板材のまま、切断したブランク材、図面に基づく加工部品のどの形態が必要かもご指定ください。
- 検収条件:重要な寸法、平面度、仕上げ、ご希望の検査書類を明確にしてください。対応可能な範囲は見積もりで確認してください。
- 輸出梱包:注文内容に応じて、保護方法、荷扱い、梱包寸法、表示内容、納入先を取り決めます。すべての板材に同じ梱包が必要とは限りません。
PP板・PE板の用途をご相談ください
材料の要求仕様、使用条件、寸法または図面、数量、納入先をお知らせください。PP板・PE板の仕様についてご相談ください。候補グレードと加工範囲を明確にしたうえで、見積もり、梱包、納入日程を確認します。