耐摩耗ライナー、ガイド、加工パネルに使うPE板は、部品の用途に合わせて選定します。当社はライナー・摺動部品向けUHMWPE板とパネル・切削部品向けHDPE板をご提供しています。用途と図面をお送りいただければ、お問い合わせ内容に合わせて材料グレードと加工要件を確認します。
「食品グレードPE」は食品接触用途の要件を表す言葉で、UHMWPEやHDPEに並ぶ第三の樹脂の種類ではありません。適合性は、具体的なグレード、色、添加剤、想定する接触条件によって決まります。材料名だけでは判断できません。
耐摩耗ライナー・摺動部品向けのUHMWPE
超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)は、低摩擦の摺動面や耐摩耗部品の材料候補としてよく検討されます。ただし、適切なグレードは摩耗の形態、接触する相手材、使用条件によって異なります。
ライナーやガイドをご検討の際は、搬送物、摩耗を引き起こす粒子、摺動速度、接触圧力、使用温度をお知らせください。これらの情報をもとに材料候補と図面を確認します。一つのグレードがすべての設備に適するとは限りません。


- ホッパー・シュート用ライナー:搬送する粉粒体などのバルク材、衝撃が加わる箇所、固定方法、現在の摩耗状況をお知らせください。
- コンベヤ用ウェアストリップ・チェーンガイド:使用するチェーンまたはベルト、接触する相手材、潤滑条件、設置スペースをご指定ください。
- 防舷材用摺動パッド:固定穴の配置と接触面をご確認ください。摺動パッドは、衝撃エネルギーを吸収する防舷材システム全体の代わりにはなりません。
パネル・加工部品向けのHDPE
高密度ポリエチレン(HDPE)は、耐衝撃性が必要なパネル、カバー、ライナー、切削部品に使われます。耐薬品性は、実際の接触条件に照らして確認する必要があります。荷重や支持方法を確認せずに、剛性の高い構造用パネルとして扱うことはできません。
HDPE板のご注文では、厚さ、寸法、表面仕上げ、加工の詳細を確認します。剛性、長時間の荷重、寸法安定性が重要な場合は、支持間隔、使用温度、公差をご指定ください。提案グレードが実際の用途に適するかを検討するために必要です。


食品接触用途のPE板
食品を切る作業面や食品加工設備の部品に使う場合は、HDPEかUHMWPEかという材料選定とは別に、食品接触用途の条件をご指定ください。その用途での採用を決める前に、実際に提案される材料と仕向け地の要件に対応した資料をご確認ください。
表面が平滑であること、吸水性が低いこと、洗浄しやすいことだけでは、食品接触に関する要件への適合を確認できません。


- 食品の種類、直接接触か間接接触か、接触温度、接触時間、繰り返し使用するかどうかをお知らせください。
- 具体的な材料グレード、色、添加剤を確認し、販売・使用する市場で必要な食品接触に関する資料をご指定ください。
- 洗浄薬品、濃度、洗浄サイクルに加え、継ぎ目、溝、端面仕上げの要件をお知らせください。
材料選定と使用要件の比較
次の表では、材料の選定と食品接触用途の仕様を分けて整理しています。三つ目の行は、選定したPEグレードに追加される要件であり、別の種類のポリエチレンを示すものではありません。
| PEの選定項目 | 検討する用途 | ご注文ごとに確認する事項 |
|---|---|---|
| UHMWPE板の選定 | 耐摩耗ライナー、チェーンガイド、摺動部品 | 摩耗条件、接触する相手材、固定方法、提案グレード |
| HDPE板の選定 | パネル、カバー、ライナー、加工部品 | 寸法、荷重と支持方法、薬品との接触条件、使用温度 |
| 選定したPEグレードの食品接触要件 | 食品を切る作業面、食品加工設備の部品 | 仕向け地の要件に対応する資料、配合、想定する接触条件 |
材料データシートは選定の出発点であり、すべての完成部品が同じ性能を発揮することを保証するものではありません。寸法、設計、取り付け方法、実際の使用条件も結果に影響します。
薬品との接触と洗浄
タンクライナー、洗浄を伴う設備のパネル、製造工程で使う部品については、接触する各薬品の名称、濃度、接触時間、温度をお知らせください。洗浄剤と機械的な応力も含めてご指定ください。一つの試験条件で得られた耐性が、そのまま実際の使用環境に当てはまるとは限りません。
剛性、耐薬品性、使用温度への対応について異なる特性の組み合わせが必要な場合は、PP板も候補として検討します。樹脂の種類だけで一方が常に優れていると判断せず、提案グレードと実際の使用条件をもとに比較します。
温度・屋外使用・特殊グレードの要件
屋外への設置、紫外線対策、帯電防止、難燃性の要件がある場合は、お問い合わせ時にお知らせください。これらの特性は、実際に提案する材料の配合について確認する必要があります。色が濃いことや、PEという一般的な材料名だけでは確認できません。
PE部品の設計では、熱膨張と持続荷重による変形を考慮してください。融点は連続使用温度を示す値ではありません。グレード別のデータと、部品にかかる荷重、支持方法、温度条件をもとに適合性を判断します。
図面に基づく切断・CNC加工
当社のHDPE・PP板の加工サービスでは、切断、穴あけ、CNC加工の要件を確認します。最新の改訂図面をお送りいただき、取り付けや機能に影響する形状・寸法を明示してください。
- 重要寸法、公差、データム(測定・加工の基準)、組み合わせる部品や取り付け上の制約を明示してください。
- 穴、長穴・溝、端面仕上げ、加工代、必要な完成部品数をご指定ください。
板材の呼び寸法と完成部品の寸法を区別してください。加工熱、クランプによる固定、材料の変形や寸法変化が仕上がり寸法に影響するため、製作前に測定条件と検査要件を取り決めます。
板材・部品の検査事項
お見積りするご注文について、板材の寸法、目視で確認する表面状態、切断端面、加工穴や輪郭形状に必要な確認項目を取り決めます。どの箇所が重要かは、図面と合意した仕様で明確にしてください。
ご注文前に検査方法と必要な記録を取り決めてください。材料の識別情報、トレーサビリティ、特定の試験報告書が必要な場合は、お問い合わせ時にお知らせください。提案材料とご注文について、対応可能な資料を確認します。
梱包と継続発注の仕様
梱包は、板材のサイズ、仕上げ面、取り扱い条件に合わせて計画します。保護フィルム、仕切り材、パレット、梱包箱が必要かどうかに加え、梱包寸法、重量制限、納入先をご確認ください。
継続発注では、材料グレード、図面の改訂番号、色、表面仕上げ、数量を注文仕様に記載してください。変更がある場合は、見積り前に明示してください。前回と同じ仕様として扱われることを防ぐために必要です。
ポリエチレン板のお見積り依頼
板材または切削部品のお見積りをご希望の際は、次の情報をお送りください。
- 必要なPEの種類と、それとは別に確認する食品接触用途や特殊グレードの要件。
- 板材の寸法、または部品図面と完成品の公差。
- 数量、色、表面仕上げ、想定する使用条件。
- 納入先、ご希望の納期、梱包要件。
お見積り時に、提案グレード、加工範囲、最小注文数量、リードタイム、梱包を確認します。いただいた情報だけでは確認できない要件がある場合は、ご注文前に確認が必要な事項をお知らせします。